くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

一から作らなければならないカメラ"タキソナ”

入荷の度に私に回ってくるカメラが、
何種類かある。
年間5台近く担当しているので、
多分これまでに数十台は整備したのだろうが、
今回の機体でやっと満足できる結果が出来た。

これまで、
整備完了直後に作動不良を起こしたことが、
再三あったのだけど、
今回子細にこのカメラの機構を観察すると、
そこら中に”故障の元”が見つかった。

tempormecha
日本の低価格カメラにもよく見られることだが、
東欧のカメラは機械内部のそこかしこに、
”トゲや歪み”がある。
しつこいようだけれど、
機械の性能を決めるのは、
”材質と加工精度”です。
粗悪な材質の上に、キャストで抜いたまま、
切削加工をしなければ滑らかに動くはずがない。
不安定な動きを調整するためには、
本来製造者が行うべき作業の付けを、
修理屋がかぶることになる。

taxona1
”真四角カメラ”として人気の、
ツァイス・イコン”タキソナ”。

巻き取りスプールに特殊な加工をして、
(本当はロボットと同じように、
 巻き取りはフィルムケースで行います)
機構全体をブラシアップすれば、
フィルムの途中でロックすることはありません。
重い巻き上げのママ使い続けていると、
本当に直せなくなってしまいます。


苦労してお使いの方は、
整備をご検討ください。




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  1. 2011/01/11(火) 13:00:37|
  2. LS
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夏休みのカメラ

連日の暑さでぼーっとして、
仕事が捗らない・・・・。

で、
ちょっとお気楽カメラの紹介。
fujipetEE5
以前内部を紹介したフジペットEE。

”学童用初級カメラ”(そんなジャンルがあったのか?)
だったフジペットに露出計を載せた後継機。
1961年4月発売3500円。

レンズ周りになーンにも書いていないため、
焦点距離もF値も解らない。
資料には70mm/f11とある。
6×6フォーマットなのでほぼ標準レンズ。
今回上野の科学博物館に行って、
試験撮影を一本したがなかなかの上がり。
さすがに館内は全く写っていなかったし、
日陰もダメ。
しかし、晴天戸外だと画像のような出来。
周辺減光もピンぼけもなく、
ホルガとの圧倒的な力量差を感じる。

それぞれ皆さんご趣味がおありで、
それを全否定するのは大人げないのだろうが、
あんなカメラをありがたがる輩に対する、
不快感が何であって、
それを如何に表現したらよいのか。
逡巡してしまう。
  1. 2010/08/22(日) 23:48:33|
  2. LS
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アグファ パラート

”米国市場ではハーフサイズは受け入れられない”と言う報告を受けて、
マミヤスケッチが急遽スクエア・フォーマットになった、
というのは業界内で定着した噂だけれど、
ことほど左様に海外ではハーフサイズは人気がない。
これ以外に思い当たるのは、
ペンティぐらいだろう。

agfaparart
日本ではPEN-EESに相当するカメラだけれど、
その作り込みは段違い。

agfaparart2
以前、ヤシカ・ミミーをPenと比較してこき下ろした覚えがあるけれど、
ここまでしっかり手を入れていれば、
文句は言えません。
正にキング・オブ・ハーフコンパクト。

agfaparart3
何と、アクセサリー・シューを留めるだけで、
ビス8本を費やしている。
おかげで、トップカバー外すのに、
手間のかかること・・・・・。

搭載されている30/2.8もシャープで素晴らしい。

でもご多分に漏れず、
人気が上がらなかったのね、
滅多に見かけません。
完品見つけたら、速ゲットでしょう。



  1. 2010/08/07(土) 23:56:48|
  2. LS
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アドヴォケイト

いやいや随分未更新になってしまいました。
暑さの影響で仕事が押して、
PCに向かう時間が作れなくて・・・・。
おかげでネタは結構たまったけれどね。

久しぶりの更新で、
久しぶりのカメラメカを取り上げようと思います。

アドヴォケイト
このブログでも再三取り上げている、
イルフォード社製の広角レンズシャッター機、
アドヴォケイト。
昨年アンアンに掲載されてブレイクして、
一段落したけれど未だに根強い人気のカメラです。

これまで何台整備したのか覚えていないけれど、
未だにほいほいと簡単に片づかない難物です。
アドヴォケイトシャッター1
アドヴォケイトシャッター2
とにかく先ずシャッターがくせ者。
3枚の板が二組の羽を挟んだ構造になっているのだけれど、
メインの羽を動かすのは非常に弱いバネなので、
少しでもフリクションがあるとすぐに止まります。
今回やっと問題点を全て洗い直すことが出来た。

結論から言うと、
バルブの作動がもたつく機体は、要整備。

ところが、
それを克服しても、今度は、巻き上げ系にトラブルが起きる。
新品出荷時には問題にならない事でも、
50年も経つといじってやらないと、
動かない機械ですね。



  1. 2010/07/31(土) 23:01:32|
  2. LS
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嫌いなメーカー

以前このブログで、
K社のPとO社のLは嫌いと書いたけれど、
本当に大嫌いなのは、Y社です。
(このところ悪口ばかり言っている・・・、
  生活に追われてやさぐれてしまった・・・・)
幾つか開けてみると、
営業に引きずられてカメラが作られていることが、
ありありと解る・・・・。

その典型が今回のお題。
その最大の問題点がシャッターにある。
yashica14shatter
左に見えるのはセルフタイマーで、
スローガバナーはこの機械には組み込まれていない。
唯一ある緩速装置は正面下側の弾み車。
これがシャッター開閉の間中かかっていて動きを遅くする。
・・・・とどうなるか・・・。
羽がゆっくり動けば、端が開くまで時間がかかり、
端が閉じてから中心が閉じるまでも時間がかかる。
口径が大きくなればなるほど影響が出る。
当然盛大に周辺減光するでしょう。
なのにわざわざf1.4のレンズを載せるか・・・?

ハーフサイズであってもf2級レンズを、
目測でピン出しするのは至難なのに、
こんな大きなレンズを付けて、
距離計が載らない・・・・。

折角大口径レンズを奢っても、
EEカメラなので殆ど開放域で撮影されることはなく、
結果的に馬脚を現すこともない。
大きなレンズにEEを載せたハーフサイズカメラなら、
絶対高く売れるという、
営業担当者の熱弁が聞こえてきそうなカメラだ。

1966年16800円で発売された、
ヤシカハーフ14.
化粧しなおしたら以外や今風のカメラに見える。
ぼろくそに行ったけれど、
日中町中で撮ると、絞ってしまうので意外と良く写った。

yashica142



  1. 2010/04/08(木) 01:10:21|
  2. LS
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映画・漫画・書籍等々、
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まあ気長にお付きあいください。
掲載内容に関わらず、
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