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くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

指の先

連休もとうに過ぎ去り、皆様いかがお過ごしでしょうか?
自営業の我が家は、家業だけでなく息子が熱を出し、
裏腹な日々を過ごしました・・・・嗚呼・・・。


さて、ブログを始める前から企画として考えていたネタを、今回は大公開。


fingers1
いつの間にか貯まってしまったピンセット達。
実際に使っているのは下に写っている3本ぐらいで、
特に一番手前のデュモクセル(DUMOXEL)ノンマグネティックで、
殆どの作業をしている。手前から2番目とは同じタイプで先を削って丸めてある。
3番目の一番長いタイプは宝石用のチタン・レジーネ(REGINE)で貰い物。
多分一番高いお品だろうが、瓶の底に沈んだ部品を拾うぐらいしか使わない。
先が三角形にくびれているのは、つまむよりも掴む時に使う。
以外に使わないのが先の曲がったタイプ。
時計職人の友人も同じようなことを言っていた。


fingers2
買ったのに全く使わなかったのはこの二つ。
奥はダイソーで売っていた毛抜き。
手前は、その筋の人には結構有名なお品だが、
ピンセットという工具を全く理解していない酷い一品。
スマートそうに見えるので、銀座MATSUYAのデザインクラフトコーナーでも、
扱っているが、剛性が不足しているため力の入れ方を間違えると簡単に、
切っ先がずれてしまう。少なくとも上記メーカーやルビス(RUBIS)など、
スイスメイドの製品にはそんな問題は起こらない。
材質と設計とは密接に関連していて、設計に材質が伴わなければ、
製品そのものが成立し得ないとう例。
日本製品の高品質は常識化しているが、工具に関しては未だにスイスメイドに、
叶わないことが間々ある。アジア諸国製の工具はまだまだ粗悪品が多いが、
日本の某大手工具メーカーもお粗末な製品を垂れ流している。

仕事でもないと滅多に使う機会がないかもしれないが、
結構便利な道具なので一家に一つあっていいと思う。
その際は、多少高くても(3000円ほど)しっかりした製品の購入をお勧めする。
1000円の製品は絶対にそれら優良品の性能はなく、
買い直しは全くの無駄だ。
  1. 2007/05/15(火) 01:31:16|
  2. Tool & Material
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プラスチックのカメラ

この仕事をしていてうんざりさせられることの多くは、
カメラの部品の素材に起因することが多い。
つまり、部材に必要な剛性や靱性が付与されていないと、
作業中に破損したり、完全に組み上げても、
操作中に変形(場合によっては破断)して、
諸々含めて泥沼にはまる・・・・。・・・悪夢・・・・

そう言った意味で一番やり玉に挙げられるのが、プラスチック。
クラカメが金属カメラとほとんど同意に扱われているように、
特に日本人は金属崇拝が強く、寧ろ、欧米人の方がこだわり無く、
樹脂系素材を取り込んでいるように思う。
実際、プラスチックは金属に比して軽量な部品を安価に製造できる。
何が悪いってぐらい真っ当な選択理由だが、
ついて回るのは、強度不足と劣化。 


 prastic camera
ボディー躯体をプラ一発成型した割り切った設計のAEカメラ。
円筒状のゴムに斜めに乗っているパーツは、本来ボディーと一体だった。
困ったことに、この突起は巻き上げレバー戻しテンションバネの受けになっていて、
このままでは、レバーがチャージ後戻らない。
無理矢理接着しても力が掛かるのでまたすぐに折れてしまう。
これを本気で治そうとすると、かなり手の込んだ作業を覚悟することになる。
当然、”治す価値有るカメラなのか”と言った疑問が生じる・・・・・。

しかし、本当に悪いのは実は素材ではなく”設計”なのだ。
有名なローライB35は、これと同じようなプラカメラだが、
強度や劣化を十分考慮して整形されているため、
画像のようなお粗末なことにはならない。
樹脂系素材を使わなくても、
粗悪な金属パーツで苦労することも多々ある。
論が飛躍するが、”設計”は作り手の頭の良さを、
”材質”はモノを作る姿勢を表すように思える。
  1. 2007/05/05(土) 23:57:23|
  2. Tool & Material
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BABEL


Babel 1


”すーなのーあらーしーに・・・・・・”は、バビル。
第79回アカデミー賞最優秀作品賞受賞作。

嘗て、大同一致して天を貫く塔を築こうとした人間は、
”神をも恐れぬ行為”との逆鱗に触れ、
雷もて塔をうち砕かれ、
二度とまとまること無きよう言葉までも分かたれた。
バベルとは引き裂かれた人間の意志の不通を象徴する。

・・・・・と、解説にはあるが、見終わってみるとこの言葉は、
”しでかしてしまった過ちの象徴”ととらえた方が判りやすい。
”・・・・私は悪い人ではない、愚かなことをしただけ・・・・”と語らせているように、
劇中の人々は皆、愚かな過ちを犯し、そのつけにさいなまれ続ける。
劇場にいる我々は、”あれあれ・・・、よせばいいのに・・・”と、
最初はさめてみているのだが、作品が進むにつれ、
その尋常ならざる状況と焦燥感とを共有することになる。
そこが、演出家でもある監督の腕のさえだと思う。
近代医療と無縁の集落で、銃創を縫合されただけで衰弱していく妻に付き添う夫、
砂漠の真ん中で水も何の装備もなく幼子を抱え途方に暮れる乳母、
観た人は皆、うんざりする後悔におそわれる。
更に、それら人跡未踏の地に起こる孤独と、
東京の真ん中にありながら、聾唖なるが故に味合わされる孤独との対比が、
この作品をそれまでのモノから更に際だたせている。
 愚か者が救われるには、正しく自分の気持ちを伝えるしかない。
と言うありきたりの結論を、ほんとにその通りだとしみじみ感じさせてくれる、
おもーい作品でした。

BABEL 2

  1. 2007/05/05(土) 01:15:28|
  2. Cinema
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