くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

ハーフサイズカメラの考察 その1

またまた、”その1”なぞと、いつまで続くやら・・・・。
1959年9月のオリンパスPen発売を持って始まった、ハーフサイズカメラブームは、
1970年4月のこんなカメラの発売をもたらし、ほぼブームは収束する。
(とは言え、オリンパスは73年にPenEE3、81年にはEFを出しているが・・・・。)
SL mecha 1
画像左肩に乗せてあるのは、このタイプのカメラの一般的なシャッターユニット。
従って、こいつはそれまでの機種とは構造が異なることが判る。
もう少し判りやすい画像にすると、これ。
SL mecha2
操作性を全く考慮しない真四角なボディーに、やたらとでかいレンズ。
数あるハーフサイズカメラの中でも、最も不細工な一台だと思う。
R half SL
国内でのハーフサイズカメラの位置づけは、あくまで普及品扱いだったが、
それでも上位機種は各社そろえてきて、そのどれもがf1.7~1.9といった、
大口径レンズを与えられていた。’62年11月に初号機を発売以来、
ずっと25mm/2.8でやってきたオートハーフも、
やっと大きなタマが付いたのだけど、見ての通りの格好で、
なんだか、零戦が烈風になったような感を否めない。
しかも各社が、30~32mmと言った広角系レンズ(135フル換算で42~
43mmほど)なのに対し、35/1.7と、ちょっと見劣り・・・・。
整備中もオートコリメーターでピント確認すると、狂いを感じさせるほど、
にぶーいチャートの見え具合だったが、テスト撮影すると、
意外なほどシャープな像を結んだ。
my son SL

tina SL
問題なのは、このクラスのハイスピードレンズは目測撮影するには、
被写界深度が薄すぎてシャープな画を撮るのが非常に難しいと言うことだ。
基本的には、各社ともAEカメラなので、開放撮影はほぼ無いと、
割り切っているのだろうが、f1.4を載せて距離計のない某Yなどは、
どんな写真が撮れたのだろうか・・・・・?




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  1. 2007/10/26(金) 02:28:37|
  2. LS
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雪辱戦

昨日のPenSがショックだったので、今日は仕事をさぼって身内カメラの整備。
幸い、PenSは手持ちのジャンクから部品を移植して再生終了。
ついでに作ったのはこのカメラ。
gray trip35
以前にも紹介した、オリンパス・トリップ35。
目測式でセレン露出計による完全AEカメラだが、意外なほどよく写る。
友人へのお祝いのために仕上げてみた。勿論、この色のタイプは、
メーカー純正品にはなく手持ちの革に張り替えた。
カメラの印象を形成する要素として、貼り革はとても大きいと思う。
特に普及タイプとして作られたカメラは、
かなり割り切った材料が用いられていて見てくれを悪くしているだけでなく、
経年劣化で縮んでしまったり、何よりも一度剥がすと元に戻らなかったりするので、
モノによっては交換してしまう。
勿論、革は湿気を吸うため、管理が悪いと貼り革の下側が腐食するので、
必ずしも良いことばかりとは言えないが、安手のビニールより、
質感は確実に向上すると思う。
お手持ちのカメラがくたびれているのなら、一度革の張り替えを試みるのも、
一興と思う。
  1. 2007/10/19(金) 00:32:17|
  2. LS
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やっちまった・・・・・

今日はいつもと違って、ブログ向きの内容。
納品してお財布膨らんだので、気晴らしにカメラ屋さんを物色したら、
シャッター粘りのPenSが出ていた。
見せて貰うと、確かに粘っているがレンズは綺麗、で、
お得気分満々でるんるん帰宅して早速整備・・・・・。

pens shutter
シャッターベースがざっくり割れていましたとさ・・・・。
”ペン祭り”の時に、したり顔して能書きたれたけれど、
あっさり自分が穴に落ちました。

皆さんも気を付けましょう。

  1. 2007/10/18(木) 00:15:58|
  2. LS
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Special Project

以前に、”ライカのレストア”と題して、経過を連載しようと思い立ったまま、
・・・・・・・あれは何時のことだったか・・・・、
と言う状態で、またまたスペシャルプロジェクトもないものだが、
随分前に友人にお願いしていた”ブツ”が先日やっと届いた。
これをネタに、出来る限り経過をアップしようと思う。

どんなカメラが出来上がるか、こうご期待。


top covers
  1. 2007/10/13(土) 21:14:35|
  2. LS
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ミニチュアクラップ 1型

今回はいきなり全体画像から・・・・。

minituer crap 1
細かい歴史は割愛させて貰うとして、
先日取り上げた、エルノフレックスのご先祖にあたるカメラ。

ミニチュアクラップは1型と2型とがあって、それぞれシャッター機構が異なる。
2型のそれは上記のエルノフレックスだけでなく、あの有名なエルマノックスにも
用いられている。それに比べて1型のそれは、結構トホホ・・・・。

minituer crap mecha
メカと言ってもたったこれだけ。しかも、シャッター速度の設定は、
シャッターチャージ前にスリットの幅をスケールで決める。
当然セルフキャッピングは出来ないから引き蓋を入れなければ行けない。
それどころか、セット前にフィルムをカメラから一旦外さないと、
スピードが決められない・・・・・・。
minituer crap filmgate
これが、もう少し進歩すると、スピードセットはダイアルで出来るようになるが、
相変わらずセルフキャッピングはしない。
以前掲載した、エルノフレックスの機械部画像を見比べていただければ、
このカメラの進歩がおわかり頂けると思う。
筐体に木を使ってあるなど、金属カメラになる前の過渡期の構造なので、
調整はかなり気むずかしいが、出来上がってみるとかわいい奴です。


  1. 2007/10/13(土) 00:50:30|
  2. FP
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沈まぬ太陽

sizumanutaiyou

全くもって人騒がせな・・・・・・・。

連載を掲載していた”週刊新潮”が、JALの機内閲覧雑誌から外されたという、
曰く付きのすごい小説のことは以前からきいていたけれど、
”R25”に取り上げられて興味を持ち、Book offで買い込んだのが運の尽き。
取り憑かれて、仕事も手に付かず読みふけることになった・・・・・。

3部構成で全5巻だが、特に圧巻は第三巻”御巣鷹山編”。
山崎豊子という人の描き出す悲劇は、
どうしてこれほどまでに読む者を追いつめ、
描かれている人々の怒りや悲しみ、何よりも無念を、
まるで身体に注ぎ込ませるように、我が身のこととして感じさせるのだろう・・・。
強がるつもりはないが、自分が飛行機に乗って落ちても、
それほど悲しいとは思わないけれど、年端もいかない子供が、
ダッチロールの機内に閉じこめられ、あげくに殺されたとしたら・・・・。
これを書いているだけでも、身もだえして泣けてくる・・・。
その痛みと責任を理解できない輩と、まともな感覚の人たちとの抗争を、
その後の”会長室編”ではつづられているのだが、
”世の中にこれほどバカで卑しい奴がほんとにいるのか・・・”と訝ってしまう。
銀座の高級倶楽部を退屈だったと言った先輩が居たが、全く同感だし、
何よりも人の金を使い込んで偉そうにする感覚が全く理解できない。
安易な大団円に終わらせない含みのある結末だが、
汚職を働く輩の子供が、ふぬけに育っていることが、
作者なりの現実味有る浄化なのだと思う。
突飛な結びになるかもしれないが、読後に何かの一説が思い浮かんだ。


  幸福になることは最大の復讐だ


  1. 2007/10/05(金) 01:23:05|
  2. Book
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まあ気長にお付きあいください。
掲載内容に関わらず、
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