くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

偉さの再確認 その2

さてさて、本年度も終わりです。
このところ、簡単カメラばかりを取り上げてきたので、
ここでは少し凝ったカメラをお題に、
少しばかり小難しい蘊蓄をたれようかと思います。

では、これは何でしょう?
flamfoca
以前師匠から、”色々なカメラの修理をやればやるほど、
ライカのすばらしさが実感できる。そのライカの中で難しいのは、
戦前のタイプだ・・・”と言われてきた。
その意味をこのカメラの修理をやって、
私なりに理解した。

foca1
1949年に発売されたフォカユニバーサルは、
一枚目の画像のように、プレス板のビス留めで、
シャッターフレームが作られている。
こいつは、ライカのようにスローガバナーの当たりを、
最終調整で外から出来るようにはなって居らず、
全部組んでしまってからこのフレームを、
前面ボディーシェルにビス留めする作りになっている。
ところが、苦労して調整したシャッターメカを、
シェルに取り付けると、このフレームが歪んで、
調子が狂ってしまうのですよ・・・・。

ライカはとっくの昔にアルミダイカストフレームを、
実用化していた。
プレス板ビス留め構造では剛性が不足していて、
精度が出ないことを知っていたのだと思う。
尤も、以前Ⅲaの幕交換をやったときには、
同じ構造のフレームでも今回のような顕著な狂いは生じなかった。

結局、フォカはM型どころかダイカスト構造に進化することすらなく、
1964年まで同様のカメラであり続けた。
フランス政府は高額の輸入関税をかけ、
このカメラを保護したけれど結局支えきれなかった。
このカメラを観るとき、
何処かいびつでひ弱な印象を受けるのは、
そんな背景があるからなのかもしれない。


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  1. 2010/03/31(水) 00:30:41|
  2. FP-RF
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フィルムメーカーのカメラ

ってのに反応される方がいらしたので、
最近やったお題を一つ。

fujipetEE1
セレン受光素子が電流計直結で間に何も無し。
さらに、その針の先に遮光板を付けて絞りにした、
これ以上簡単に出来ない露出制御機構。

そして、レンズもメニスカス単玉。
で、1961年4月発売、3500円

fujipetee2
露出計が入っている分だけ”写るンです”より高度化もしれないが、
そのご先祖である、フジペットEE。
70mm/f11で1/60sec単速なので、
殆ど露出計はお飾りだと思う。
五年前に発売されている、
リコーフレックスⅢ型が、
本体だけだと5800円だったことを考えると。
けっして安くはなく、かなり儲かったと思う。

果たしてどの程度の写りなのか・・・・?
残念ながら、もう手元にはない・・・・。

  1. 2010/03/28(日) 23:43:35|
  2. LS
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お散歩カメラ

先週末鎌倉に行って、
フィルムが残っていたので、
週明けにレインコート姿の息子を撮ってみた。

20100323


今なら1000円で投げ売られているカメラなので、
あんまり宣伝したくないけれど、
Fujica35-ML・Fujinon45/2.0。
薄曇りだと日中でも開放がつかえ、
数メーター離れていても十分に切り取り効果が発揮されている。
素晴らしい・・・・。

これでもう少しボディーの質感が高かったら、
もっと人気が出るはずなのにね・・・・。
  1. 2010/03/25(木) 14:40:43|
  2. LS-RF
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ゲレンデ・カメラ

今シーズンは誘われるまま、毎月ゲレンデに出た。
殆ど十年ぶり。まさかこの歳でこんなに滑るとは・・・。
それより、嫁さんのつぼにはまり、靴も板も買いそろえるとは・・・。
新調した機材の償却があるので、私だけいち抜けするわけに行かず、
壊れたブーツも買い換えることに・・・・。
つきみ野アルペン閉店セール有り難う。

で、毎回のスキーに連れて行ったのはリコー・オートハーフ・ゾーンフォーカス。
ozeiwakura
極めて良く写ります。
しかーし、かなりきつい癖もある。
最も問題なのはシャッターぶれ。
明るいところだと1/100secなので目立たないけれど、
暗い所で1/30secのシャッターを安易に切ると、
かなりでろでろの写真になってしまう。
小型でホールドが難しく、スプリングドライブで、
ついつい緩く構えてしまうからなのね・・・。
ゾーフォーカスは近距離撮影可能なのだが、
思ったほどには寄れないので、
それも気を付けなければ行けない。

それでもきっちり決まったときの写りは素晴らしく、
色々試して上達を楽しめる、
味のあるカメラです。


  1. 2010/03/23(火) 17:56:13|
  2. LS
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尾瀬岩倉スキー場に行って来ました

先週のことだけれど、一泊二日、
息子のクラスメイト仲間と三世帯で。
評判は聞いていたけれど、
滑り家の多い良いゲレンデでした。
ただし、今回のメインイベントは・・・事故。
幸い大事には至らなかったものの、
へとへとに疲れ果て、その後滑走不能・・・。

ozeiwqakura0314
マップの一番右手にある最も長いコースの、
ゴンドラを下りて少ししたところでブーツが破砕。
板を担いでスキーブーツで歩いて降りることに・・・。
約2.5kmを一時間かかりました・・・・。
片足滑りに挑戦したけれど、映画のようにはゆきません。
一級とって安心していたけれど、
まだまだ修行が必要ですね。



  1. 2010/03/21(日) 23:26:58|
  2. LIFE
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偉さの再確認

昨年、”あの”米谷さんの訃報が伝えられたときに、
友人と議論になったことがあった。
平たく言うと、その友人があまりにも”伝説”を
受け入れているので私が揶揄したのだった。
軽々しく口にすると品性を疑われるので控えるが、
業界内には”米谷伝説”に対しいろいろな異論がある。
具体的に挙げないが、
私は零戦設計者の堀越二郎氏が残した、
”私はタクトを振っただけ”と言う言葉に、
感銘を受けるし、規範にしたいと思っている。

それでも最近開けたカメラを観て、
米谷設計の見事さを再認識した。

peneemimy
画像左側が1963年12月発売のヤシカ・ミミー、
右側がPen/EEのシャッターユニット。
Penはこのユニット内にシャッター・レンズは勿論、
ファインダー・露出制御機能まで全てを納めている。
つまり、ボディーの大きさはフィルムをとり回すためだけにあるのね。
何せフィルム送りはギア二枚だけで行っている。
対するミミーはご覧のようにボディー全体に機構が回っていて、
部品点数が多く無駄にそれぞれが大きい。

部品点数が増せば、部品代・組み込み工程数が増えるだけでなく、
不具合が起こる確率も高くなるし、重量も増す。
殆ど同スペックの機材を同じような価格で売っていて、
これでは太刀打ちできるわけがない。

修理屋をやっている醍醐味は、
嘗ての人の営みの優劣を、
個人的に知ることが出来ることなのかもしれない。

peneemimy2





  1. 2010/03/19(金) 01:22:59|
  2. LS
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