くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

メルトダウン

発電とは、つまるところ、
タービンを回すことである。
それが水車か風車か、
風車にあてる蒸気を何で作るか、
石油・石炭・プルトニウム。

何の話かって?
カメラの話だよ。

撮影とはフィルムに光を当てることだ。
可動遮光幕をどのように動かすかの思案を、
シャッター方式という。
スクリューマウントライカのそれを、
水力発電とするならば、
戦前コンタックスの幕運動は、
まるで原子力発電所だと思う。
同じ事をするのに、
何故こんなに複雑な機構が要るのか?
そしてそれは、
リボン断裂後の不適切な操作、
という全電源喪失状態に陥ると、
機構最深部が深刻な損傷を受ける。
contaxSpring
中央部の完全に乱れてしまったバネを、
きれいな巻にも出さないと、
適正な先幕テンション・運動を得られない。
さてはて、
どうやって治そうか・・・・。

皆さんも、
幕に異常を感じたら、
くれぐれも無理をせず、
出来るだけはやめに、
専門家に見せましょうね。
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  1. 2011/12/30(金) 06:38:20|
  2. フォーカルプレーン距離計付き
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コンタックスの修理

イブの夜中にまだまだお仕事。

contax2011
戦前のコンタックスⅡ型を分解してゆくと、
こんなパーツが出てくる。
左側がヘリコイドのボディー側基部、
右側がヘリコイドの可動部分で、
レンズマウントを兼ねる。

この二つの部品は、
それぞれワンピースです。
ビス留めは勿論鑞付けもしていないので、
この大きさの固まりから、
全ての突起を削りだしている。
一体どれだけの行程を踏んでいるのだろうか。

右側のパーツはヘリコイドスクリューに、
ギアが切ってあり、そこに例のぐりぐりをあてて、
焦点を合わせるのだが、
ただでさえデリケートなヘリコイドに、
敢えて刃を入れ更に溝まで刻む。
一つでも間違えば、
全部がお釈迦。

よほど職人の腕を信用していたのだろう。
豊かな時代ではないか・・・・。
  1. 2011/12/25(日) 02:16:45|
  2. フォーカルプレーン距離計付き
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COSTCO

お買い物二題目。

クルマで30分圏内にCOSTCOが出来た。

”自分で運転してゆける”と嫁さんが言うので、
入会することに。
相変わらず、凄い店内。
とにかく全て大量抱き合わせ商品なので、
購入判断が難しい。
食品の場合、冷蔵庫事情を相当勘案しないと、
折角安く買っても大半を傷めてしまう。

その中で、
魅力的商品をGET。
costco.jpg
チロリアのスキーグローブが、1380円。
ユニクロより遙かに良い内容だと思う。

きちんとした撥水性が、
長く維持できればいいのだが・・・・



  1. 2011/12/24(土) 23:40:12|
  2. TOPICS
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JINS

JINSで眼鏡を作った。

驚愕の新事実!!!

レンズの度数を上げているのに、
前の眼鏡よりもよく見えない!!

店頭受け取りの際に、
直ぐにそれを告げたが、
乱視の度数を落としたせいではないか・・・、
との説明。
かけ心地の調整も、
全く行わない・・・。

大学時代からずっとお世話になっている、
眼鏡屋さんに電話で解説を求めると、
”・・・・あたりまえでしょ・・・・”
と、非常に冷静なコメント。

簡単に纏めると、
片眼ずつの検眼はしても、
両眼視検眼をして、
それに合わせた加工調整を行わないから、
満足できる視力が出ない。
それが出来る技術がない人材を使い、
十分な手間をかけないから、
安くあげられる。


機械で計って量産品を使うのだから、
安くてもまともな商品だろうと思った、
私が浅はかでした。

jins.jpg

  1. 2011/12/22(木) 11:31:44|
  2. Tool & Material
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意外なお道具

今回は久しぶりにお道具の紹介。

修理屋にとって、
ボディーに貼り付けてある、
革やビニールの剥がし作業は、
結構厄介な仕事なのだけれど、
それにも増して手間がかかるのは、
剥がした跡に残った接着剤。
これをきれいに除去しておかないと、
折角貼っても剥がれてきたり、
斑に残った厚みの違いが、
表面にまで出てしまうこともある。

気の重い清掃作業として、
へらやドライバーで掻き落とすと、
作業台の上が粉だらけになるし、
何より気を付けて作業しても、
傷が付いてしまう。
有機溶剤を使えば、
傷つけずには済むのだけれど、
大量にガスを吸い込むため、
長時間続けられないし、
何より体に悪い。

そこで色々試行錯誤の結果、
現状最高の結果が得られるのが、これ。
20111219b
油性塗料用の剥がし液。
剥がしたい物の表面に、
塗ると言うより盛る感じでぺたぺた載せて、
しばらく時間をおくと、
ブツがキクラゲのように縮み上がり、
ぺろぺろ剥けていくという代物。

厚く残った被膜は、
しっかり効果が出るまでに、
乾燥してしまうこともあり、
色々と使い方に工夫が必要だけれど、
微粉末が散ったり臭いがきつかったりと言った、
これまでの方法のような問題はない。

併せてお勧めなのが、
画像右側のへら。勿論市販品ではない。
何のことはない、小型のパレットナイフを、
この形に整形しただけ。
以前は長刀刃デザインナイフの刃を丸めて、
使っていたのだけど、
ホルダー取り付け部に穴が開いていて、
そこから直ぐ折れてしまう。
この方法だと、腰も長さも十分で、
厚みも程良いため、
”スプリングカメラの前蓋貼り革剥がし”、
といった、解る人には解る非常にやっかいな作業に、
抜群の効能を発揮する。


お試しあれ。







  1. 2011/12/19(月) 23:30:13|
  2. Tool & Material
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二眼レフの修理

敗戦国ドイツにあったフランケ・ウント・ハイデッケ社は、
二眼レフのパテントを全て失い、
オープンになった技術を元に、
戦後の日本では大量のバッタ物が作られ、
空前のブームのさなかに、
雨後の竹の子のように、
カメラメーカーが乱立した時代があった。

今回お題にするのは、
そんな怪しい二眼レフ。

この手のカメラは、
おおむね大らかな作りをしていて、
剛性の確保された部材や、
作動を確実にするための精密加工は、
殆ど成されていない。
そのため、
きちんと写真を撮れるようにするだけで、
結構苦労する。

先ず、シャッターがとほほ・・・で、
レンズがあれあれ・・・・な、
事が多いけれど、
これはお客さんに、
ある程度御了解いただくしかない。

その上で一番大変なのは、
レンズボードを正しく動かすこと。
きちんと摺り合わせの成されていない、
レール(状のもの)の上を、
腰のない腕が出入りするのだから、
少しでもあてたり落としたりして歪みが生ずると、
かんたんに首を振り、
所謂光軸ズレを起こし片ボケしてしまう。

”おい、修理に出して大枚払ったのに、
 こいつで撮った写真はなんだか変にボケるぞ!”
ってなことになると信用問題、
後々のことが怖いので、
ボードと腕とレールとを、
うんざりしながら摺り合わせることになる。
はっきり言って作ったメーカーの尻拭いだ。

お手持ちの二眼レフが、
何故かすっきり写っていないとお感じならば、
カメラを構えてピントをゆっくり動かしてご覧なさい。
程良い力で滑らかにレンズボードが出入りするのなら、
その部分に問題は無し。
手応えが不規則で、
ボードが時々斜めになるようなら、
要修理です。

”言われるとおりに調べてみたら、
 こいつは大丈夫だった”と安心するのは未だ早い。
大体この症状は、操作の両端で起こります。
無限遠あたりでしつこく動かすと、
結構くねくねしていることがあるので、
ご注意あれ。

2011TLR


  1. 2011/12/09(金) 11:51:10|
  2. 二眼レフ
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