くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

セレン光電池の解説 その3

セレン光電池を使った露出計について、
再三”使い方次第”という言葉を使ったのは、
前回挙げたように、
この受光素子が単純に経年劣化するわけではないからです。

前回・前々回画像をよく見ていただくと、
1962年10月15日の日付のあるセレン光電池が、
ほとんど問題のないきれいな状態を保っているのに対して、
1965年8月23日のそれは、
実用できないレベルまで劣化してしまっています。
つまり、
時間がたったから痛んでしまったわけではありません。

セレンは光が当たると起電します。
この時、当然受光素子は少しづつ変質します。
つまり、
劣化の程度は製造からの時間ではなくて、
その間に当たった光の量で決まります。
従って、
日当たり良い場所で、
強い光を浴び続けたセレンはかなり短期間で、
起電しなくなってしまうのに対し、
冷暗所で大切に保管され、
できるだけ測光の時だけ光を当てるように使われていたそれは、
いつまでも新鮮な状態を保っています。

だから、
製造から50年以上たって、
まだまだ十分実用に耐えられるセレンは、
同じように大切に扱ってやれば、
これから数十年でも、
役になってくれるはずです。

なかなか味のある道具じゃないですか。

今回取り上げたセレン光電池は、
近日中にカメラに組み込んで、
カメラファンに挙げます。
お楽しみに。


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  1. 2014/02/21(金) 14:14:06|
  2. 修理解説
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セレン光電池の解説 その2

先に準備していた原稿を、
出し忘れていました。
ご指摘ありがとうございます。


前回挙げたセレン光電池を、
そのまま裏返すと、
こんな画像になります。
Seren2.jpg
拡大してみていただくと、
数字がスタンプされているのが、
読み取れます。

前回の並びで裏返したので、
一番左が最も劣化が進んでおり、
右側が正常作動品です。

左から順に
40.8.23 39.... 37.10.15
と書き込まれているのですが・・
製造年月日と推察されます。

つまり、
昭和40年8月23日
昭和39年・・・・・
昭和37年10月15日

こうしてみると、
古いほど劣化が進むわけではないようです。


 以下次号
  1. 2014/02/21(金) 13:10:09|
  2. 修理解説
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セレン光電池の解説 その1

歴史的厳密さは解りませんが、
実用的電気式露出計として最初に普及したのは、
セレン光電池を使った、
露出計だったと思います。

電池がいらないため、
液漏れなどの事故はなく、
使い方次第では、
非常に便利な道具なのですが、
より小型化しやすいCds素子に、
比較的短期間で切り替わってしまいました。

スポット測光に向かないし、
劣化しているものを見慣れてしまうと、
精度の高い計測ができない器具のようなイメージがありますが、
使い方次第では、
とても便利な器具です。

ここで少しセレンについて解説します。

Seren1.jpg
今一つ色の違いがはっきり表現できなかったのですが、
一番右側できれいな青紫色をしているのが
正常作動しているセレンです。

ここで面白いのは、
これらを裏側に書かれていることです。

 以下次号
  1. 2014/02/20(木) 20:30:26|
  2. 修理解説
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Konnica S

KonicaS Down
KonicaS Rear
全く趣が変わってしまっているのは、
安っぽかったビニール外装を外し、
本革に換え、
まるでプラモデルキットのランナーみたいだった、
セレンとファインダーの枠を着色したから。
こうすることで、
もともとよかっためっきの輝きが引き立つ。

もちろん、
機体内部にもきちんと手を入れています。
KonicaS Repair

セレンは、
生きているものに交換し、
Rfのハーフミラーも痛んでいれば、
新品の交換します。

ここまでやって、
上市しました。

皆様どうでしょう?
  1. 2014/02/15(土) 14:19:37|
  2. レンズシャッター距離計付き
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

Konica S

ネットショップモールに挙げたカメラは、
出来るだけブログで紹介しようと思います。
”一冊入魂”を掲げる編集出版社の話を聞いたことがありますが、
当店も”一台入魂”。
機種を選んで仕入れ、
見栄えを考えて材料を選び、
丁寧に整備して仕上げます。

オリジナルとは、
かなり趣を異にしますから、
異論も起こるでしょうが、
これができのが私の強みです。

そしてその第一作はこれ。
KonicaS Front
それまでローマ数字表記の形式番号をとり、
Ⅲ型まで高級路線を執っていた小西六写真工業が、
方針変更して新たにスタンダード”S”として、
僅か一年で1959年9月発売した Konica S。

現在の目で見てもシンプルで良いデザインだと思う。
Sとはいってもセレン式露出計を載せ、
レンズはヘキサノン48/2.0を驕っている。
基礎的な撮影機能の部分で、
Ⅲより劣っているのはファインダーだけだと思う。

また、
小西六カメラに共通するのは、
どれもメッキが厚く、
保存状態が悪くても痛んだ個体が少ないこと。
今ではこれだけの処理はなかなかできないと思う。

底力のある機種なのに、
市場ではとても粗末に扱われている。
それは、外装、特に貼革に対する配慮が低かったからだ。
それ故、巷にはこんな状態で放置されている。

KonicaS Origin

 以下次号

  1. 2014/02/15(土) 13:29:35|
  2. レンズシャッター距離計付き
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

カメラ・ファンに参加しました。

昨年暮れに担当の方が来店され、
正月中にいろいろ検討した結果、
ちょっと遅くなったけれど、
玄光社の運営する、
カメラネットモール
”カメラファン”http://camerafan.jp/
に参加しました。

”カメラのロッコー”の店名で商品を展示しています。
当店ともども、
モールへもお立ち寄りください。


”自家現像機とプリンターを持っているカメラ屋”という、
今では少なくなってしまった特徴を生かした、
商品展開をしていこうと思っています。
ライカ・コンタックス・ニコンといった、
トップエンドに近いラインナップではなく、
もっと低価格で取り付きやすく、
且つ、トイカメラではないしっかりした作りのカメラで、
写真の楽しみを伝える店。


だから、
当店のキャッチコピーは、
こんなふうになりました。

 ”修理屋がやってる写真屋”


今後ともよろしくお願いいたします。
  1. 2014/02/14(金) 13:44:38|
  2. お店情報
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  4. | コメント:0
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Author:くらびぼー
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職人仕事の片手間に、
カメラから教わった事を書き留めます。
映画・漫画・書籍等々、
書きたいことは沢山あるけれど、
本業に追われ更新は途切れがち。
まあ気長にお付きあいください。
掲載内容に関わらず、
カメラ修理/整備全般に渡ることがらについて、
何でもお答えいたします。
ご遠慮なくお問い合わせください。

〒 103-0013
 東京都中央区日本橋人形町1-1-21 
   人形町ビル1f
  カメラのロッコー
  03-3667-4285
   日祝休
   月曜~金曜 11:00~19:00
   土曜    12:00~17:00

ショッピングカート 始めました。
  http://rokkoo2013.cart.fc2.com/

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