くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

公開修理 6

お待ちかね、メインイベントの幕交換に入ります。

4sb7
ドラムを外さない方法もあるが、
今回は抜き取って洗浄した、
やはり、ゴムの中間層は劣化が進んでいて、
絹幕との剥離が始まっていた。

4sb9
ご覧のように手前に置いた後幕は、
ゴム部分が剥がれて、
二枚卸状態に・・・・。
先幕の痛みは後幕ほどではないが、
当然どちらも交換する。

4sb10
ドラムに付着した接着剤はきれいに拭き取る。
シャッター破損で多いのはリボンの切断だが、
絹のリボンはゴム等の樹脂製品と比べ
(上記の幕状態でも解るように)、
遙かに劣化が少なく通常の使用環境では、
滅多に交換の必要はない。
ただし、フィルムの破片が入り込んだり、
組み込み不良で何処かに接触しながら、
シャッター開閉を繰り返したときに、
摩滅・断裂を起こす。
今回は、非常によい状態で保存されていたため、
リボンの交換は行わなかった。

4sb11
師匠のように一発で決められない私は、
こういう方法を執っています。
(みる人が見ると判りますね・・・)
それでも、ぴったり真っ直ぐに貼れると、
気持ちよい。
(そうしないと、正しく動かないが・・・)

シャッター作動は非常にデリケートで、
幕厚の変化に伴う巻き取り量の狂い、
質量変化による速度の狂いなどなど、
様々な要素を適正化した上で、
最後に幕テンションの引き絞り量を決める。
従って、幕に穴埋め材を塗布したり、
片幕だけを交換したりなど、
簡便方法で修復しても、
長期的には必ず作動不良を起こす。
逆に、十分な修復措置を施せば、
2~30年は元の状態に近い機能を維持する。
この仕事をやっているとしみじみ、
”なおすつもりで作られたモノを扱えるありがたさを”
実感する。
使い捨ての製品は高機能だが、
使う人の能力を貶めるような気がしてならない。






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