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くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

レチナの修理

最近大量にレチナの修理が入った。

retina2a1
レチナは言わずとしれたコダックの戦略商品で、
戦前からあるのだけれど、
実用カメラとして完成したのは、
1951年発売のⅡaだと思っている。
露出計を載せ、レンズ前玉交換式にし、
1954年発売のⅢcシリーズは、
Ⅱaの角形デザインに対し曲線を取り入れた形になって、
大型化したため好みが別れる。

Ⅲcと同系のデザインで露出計の乗らないモデルは、
Ⅱcというディフージョンなので、
レンズも格落ちf2.8しかない。
だから最もスパルタンな形式はⅡaと言うことになります。

とにかく良く写るレンズ。
手間を惜しまずに作り込まれたギアートレインの、
操作感は独特で、(多分)ポルシェのよう。
クラッシクカメラの醍醐味を味わうには、
絶好のカメラだと思う。

良く知られたように、
いずれのタイプも輪列の一部にアキレス腱が仕組まれていて、
巻き上げ系の何処かに不調があると、
そこが壊れてしまい交換が必要になる。
だからといって壊れやすいカメラでは決して無く、
きちんと整備された個体は、
気持ちよく何時までも使い続けられる。
ただし、巻き上げに違物感があったときは、
直ぐにもよりのしっかりした専門家に確認されることを、
お勧めします。
以前、シャッターケースを開けて注油する方法を、
簡便修理と称して広告しているのを、
ネットで見かけたけれど、
巻き上げ系の問題はそのような方法では絶対に直りません。
シャッター速度の不調は注油で改善する場合もあるけれど、
油ぎれ起こしている個体は殆ど他の部分も、
問題を抱えていて”気持ちよい操作感”を味わうのは、
難しいでしょう。

今後、撮影道具の役目はデジカメが果たし、
銀塩カメラは操作感を楽しむ趣味のモノになって行くと思います。
(勿論、銀塩に拘った写真は今後も作品として、
 存在し続けるでしょうが・・・・。)
重いヘリコイド、みえの悪いファインダー、
何となくごろごろする巻き上げ、等々、
不十分な整備のカメラは、
本当の価値を味わえないだけでなく、
操作自体が不愉快です。
折角この世界に興味を持って、
愛機を手に入れられたのなら、
その本当の姿を確かめてあげてください。





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  1. 2010/09/08(水) 12:59:55|
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