くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

二眼レフの修理

敗戦国ドイツにあったフランケ・ウント・ハイデッケ社は、
二眼レフのパテントを全て失い、
オープンになった技術を元に、
戦後の日本では大量のバッタ物が作られ、
空前のブームのさなかに、
雨後の竹の子のように、
カメラメーカーが乱立した時代があった。

今回お題にするのは、
そんな怪しい二眼レフ。

この手のカメラは、
おおむね大らかな作りをしていて、
剛性の確保された部材や、
作動を確実にするための精密加工は、
殆ど成されていない。
そのため、
きちんと写真を撮れるようにするだけで、
結構苦労する。

先ず、シャッターがとほほ・・・で、
レンズがあれあれ・・・・な、
事が多いけれど、
これはお客さんに、
ある程度御了解いただくしかない。

その上で一番大変なのは、
レンズボードを正しく動かすこと。
きちんと摺り合わせの成されていない、
レール(状のもの)の上を、
腰のない腕が出入りするのだから、
少しでもあてたり落としたりして歪みが生ずると、
かんたんに首を振り、
所謂光軸ズレを起こし片ボケしてしまう。

”おい、修理に出して大枚払ったのに、
 こいつで撮った写真はなんだか変にボケるぞ!”
ってなことになると信用問題、
後々のことが怖いので、
ボードと腕とレールとを、
うんざりしながら摺り合わせることになる。
はっきり言って作ったメーカーの尻拭いだ。

お手持ちの二眼レフが、
何故かすっきり写っていないとお感じならば、
カメラを構えてピントをゆっくり動かしてご覧なさい。
程良い力で滑らかにレンズボードが出入りするのなら、
その部分に問題は無し。
手応えが不規則で、
ボードが時々斜めになるようなら、
要修理です。

”言われるとおりに調べてみたら、
 こいつは大丈夫だった”と安心するのは未だ早い。
大体この症状は、操作の両端で起こります。
無限遠あたりでしつこく動かすと、
結構くねくねしていることがあるので、
ご注意あれ。

2011TLR


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  1. 2011/12/09(金) 11:51:10|
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