くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

ペンタコンシックスの使い方 その2

ペンタコンシックスを点検するとき、
先ず最初に行うのは、
シャッター音の確認。

どの速度でもかまいませんが、
レリースして幕が走り終わる辺りで、
”ゴホッ”とせき込むようなノイズがしたら、
不調を起こしているかその直前の状態にあります。
(これを、動画で説明したいのですが、
 未だインフラが整いません。こうご期待。)

この場合、
1/125に合わせてシャッターを切ると、
このような状態になっていることが多い。
P62012ape3
後幕が締まりきらず途中で止まってしまっている。
こうなると、
フィルムがかぶってしまい写真にならない。
これが最も典型的な、P6系の不調です。
(コマ間不良については、後述します)

ネット上には、上カバーを外し、
シャッターダイヤル下にある調速機構を露出させ、
調整することで後幕途中停止状態を回復させる方法が、
上がっていますが、それでは不調は根治しません。
テンションを進め幕速をあげる方法も、同様です。
これら二つの方法では、上に挙げた”せき込み”を、
解消出来ないことがその根拠になります。
不自然なノイズは作動機構内に、
本来はないフリクションが生じていることを表しており、
これが抵抗となって後幕を途中停止させています。
従って、抵抗を解消しない限り、
本来の機能を回復させることは出来ないのです。

いやしくも”ハッセルブラッド”の異名をとるカメラは、
出荷状態では最低減段階露光機能は有していたはずです。
もし、上記のような安易な方法でかぶりを押さえたとしても、
1secから1/1000に至る、
バランスの取れた速度変化は実現できないでしょう。
勿論、電子制御されたメタルフォーカルプレーシャッターのような、
高精度は望むべくもありませんが、
レンズを外してフィルム側から観察すると、
きちんと整備されている機体は、
黙視でも速度差は確認できます。
不用意に調速装置に手を入れると、
そのバランスを崩してしまい回復させるには、
かなり手間をかけなければなりません。
安直な対処はカメラを傷めるだけですから、
絶対にやめてください。


因みに、
このカメラは機構上1/1000はよほどのことがない限り、
正常作動します。
問題は、1/1000と1/500とが正しく変化しているかなのです。
未調整の機体は、
この二速が殆ど同じになっているでしょう。


関連記事
スポンサーサイト
  1. 2012/04/02(月) 12:50:27|
  2. フォーカルプレーン一眼レフ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<ペンタコンシックスの使い方 その3 | ホーム | ペンタコンシックスの使い方 その1>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://kurakameboubiroku.blog98.fc2.com/tb.php/408-d2b6348f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

くらびぼー

Author:くらびぼー
 HP    https://camera-rokkoo.amebaownd.com/
 twitter  https://twitter.com/rokkoo2013

職人仕事の片手間に、
カメラから教わった事を書き留めます。
映画・漫画・書籍等々、
書きたいことは沢山あるけれど、
本業に追われ更新は途切れがち。
まあ気長にお付きあいください。
掲載内容に関わらず、
カメラ修理/整備全般に渡ることがらについて、
何でもお答えいたします。
ご遠慮なくお問い合わせください。

〒 103-0013
 東京都中央区日本橋人形町1-1-21 
   人形町ビル1f
  カメラのロッコー
  03-3667-4285
   日祝休
   月曜~金曜 11:00~19:00
   土曜    12:00~17:00

ショッピングカート 始めました。
  http://rokkoo2013.cart.fc2.com/

フリーエリア

アクセスランキングにご協力ください。

フリーエリア

にほんブログ村 写真ブログへ
にほんブログ村

最近の記事

最近のコメント

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログ内検索

RSSフィード