くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

ペンタコンシックスとプラクチシックスとの違い

ペンタコンシックス(以下P6)は、
このブログで再三紹介しているカメラだけれど、
今回はそのご先祖プラクチシックスを、
解説します。

P6guide10
一見名称の刻印以外全く変わらないカメラで、
実際、レンズマウントは勿論、
シャッター機構も全く同一です。
カメラの両肩部分にある、
巻き上げレバーとシャッタースピードダイアルとの、
中心部分がプラクチシックスはただの黒革なのに対し、
P6はフィルムインジケーターになっていますが、
大した違いではありません。

この両機の最も顕著な違いは、
フィルム室にあります。
P6guide11
上がプラクチシックス、下がP6。
詳しく観ないと違いを見落としてしまいそうですが、
よく見ると下のカメラの巻き上げ側には、
銀色のシャフトが入っています。
これを拡大してみるとこのようになります。

P6guide13
シャフトの下端部分にトゲが付いているのが、
解るでしょうか?
このトゲがフィルムに噛んでシャフトを回転させ、
フィルムの移動量を読み取り、
ひとこま分が巻き上がると巻き上げ機構が切れる仕組みになっています。
P6のコマ間不良はこの部分と、
そこに絡むギア部分に起因します。

従って、この機構を持たないプラクチシックスは、
上記機能の作動不良は起こらないのですが、
単純にスプールでのフィルム巻き取り量だけで、
フィルムの移動量が決まってしまうので、
フィルムや後ろ紙の厚みが変わると巻太り量が変わり、
コマ間も変わってしまいます。
このカメラの設計当時と比べ、
より薄くなった現在のフィルムを使うと、
巻太り量が減って巻取り量が不足し、
コマ間かぶりが起こってしまいます。

残念ながら、
この症状はカメラの根本的な機構に起因するため、
修理調整で解消することは出来ません。
しかし、対処方法は簡単。
巻太り量を増やせばいいだけですから、
巻き上げスプールに”何か”を巻いて、
フィルムを巻き取ればよいのです。

P6guide14
今回私は、
見栄えを良くするためにステンレスパイプを、
シャフト部分に巻き付けた、
特製スプールを制作したのですが、
ここまで凝らなくても、
ケント紙をフィルム幅に切って、
一巻き巻き付けるだけで、
十分に効果があります。

これをお持ちでお困りの方は、
是非試してみてください。





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