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くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

フルレストア・カメラという考え方 その5

現在市場にある機械式フィルムカメラは、
最低でも工場出荷から30年以上は経っています。
勿論、
その中には整備の入った機体もあるのでしょうが、
大多数は全く手入れがされていなかったり、
部分修理だけを受けたカメラばかりです。


最初に挙げた以前のカメラブームのころ、
(今から20年も前です)
それらのカメラは未だそのまま転売しても、
なんとか動き続けていました。


しかし、
もう今となっては、
かなりの機体がそのまま動かし続けることが、
難しくなっています。

それらのカメラを手に取った人が、
多分一番最初に感じるのは、
”モルト”と呼ばれる遮光材料の劣化でしょう。
カメラの裏蓋周りや、
一眼レフのスクリーン前に貼ってあって、
これまで交換されていない機体のそれは、
ほぼすべて間違いなくべとべとかもろもろになっています。

特に分解しなくても、
手に届く範囲にあるものならば、
交換は比較的簡単ですが、
これらの遮光材は機械の深部にも使ってあります。

劣化モルト
以前にも使った画像ですが、
カメラ中央ます状の部分に横たえてあるのが、
劣化した遮光モルトです。
ピンセットでつまむとすぐに崩れてしまい、
遮光材の役目は全く果たしていないどころか、
撮影中にフィルムに付着すれば影として感光し、
取り返しのつかないことになります。

更に悪質なのは、
もっとべたついた質の劣化モルトがシャッター羽に付着すると、
薄い金属膜を貼り付けてしまって無理な力がかかり、
致命傷を与えます。
あれほど頑強なニコマートであっても、
シャッター幕が裂けてお釈迦になることもあります・・・。

また、
一眼レフのペンタプリズムと固定金具との間に、
緩衝材として挟んであるモルトは、
劣化すると反射面蒸着を痛め、
ファインダーに醜い雲上のシミを作ります。


動いているからといって、
そのまま使い続けることの危険性を、
理解いただけるでしょうか?


 以下次号

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  1. 2015/12/22(火) 11:15:54|
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