くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

富士宮の不思議な店 ”アラジン”

家族でたまたま訪れた富士宮の、偶然通りがかった街道沿いで”アラジン”jという看板が目に留まった。”写真屋”とも大書きされているし、どう見ても店の骨格は、かつての”キムラ””キタムラ””ドイ”なのだけど、全く違う雰囲気を醸し出している。とはいえ、もう来ることもないので見てみようという好奇心に駆られ、脳内BGM”ウルトラ・Q"全開で店内に踏み込むと、左側壁は普通に写真受付機なのだけど、右側壁から店内半分は、化石と奇石、ティン・エルテなどのブロンズ置物の入ったケースが占めている。一番奥のカウンターに店主と思しき人がいて、顔を合わせるなり”今日は、いい梨が入ってますよ!!!”。・・・…何屋?


”ご覧のとおり昔は写真屋だったんだけどね、もう写真じゃやってゆけないんですよ・・・・。”簡単な立ち話だけでも、もともと扱っていた顕微鏡・望遠鏡からのスピンアウトとしての化石、天文用具、予約を取ってまで売ってる梨、イタリアの生ハム、今朝上がったばかりのサザエといった、雑多な取扱品目が判る。そのあげく”絵は好きかい?画廊もやってるんだ・・・・・・・。” ”これだけ手広くやっているのに、中古カメラを全く扱っているのはポリシーなんですね。”思わずついて出た言葉のお答えが、今回の遠出で一番印象的な一言だった。


”カメラは責任取らなきゃならないからね”


きちんと写真の取れる機材をお客様に提供しなければならないし、何かあったら責任持って対応する。それができなければ商売にはしない。写真とカメラを知り抜いた人の潔い矜持だと思う。最近ネット検索すると、転売ヤーを乞食呼ばわりする言論が目につくが、アラジンのご店主こそがそう言える方なのだろう。ことさらに、文化遺産としてのクラシックカメラの価値や、それらに対する思い入れを振り回しても、それを感じない人には通用しない。しかし、数十年前の中古品にそれなりの金額を支払うのは、そういった裏付けがあるからで、その価値を発揮することを期待して買い手は対価を払う以上、提供する側は、対価に見合った責任を果たさなければならない。返品・返金で事が済むことではない。商道徳を全うできない輩は乞食と呼ばれても仕方ないと私は思う。願わくば、昔のカメラを介して多くの人々が、より大きな発見と感動に満たされんことを。


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