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くらびぼー

修理屋家業の傍ら書き溜めた、クラッシクカメラの備忘録

Nスぺ・警察庁長官狙撃事件

土曜日のドラマを宿泊先で観た。折角の夏休みの家族のだんらんが、深刻な番組鑑賞になってしまったけれど、それだけの価値ある内容の経験だったと思う。この分野では第一人者と言える江川紹子さんのレビューが既にあるけれど、私なりの感想を書き留めておきたいと思う。

国松孝次警察庁長官が自宅マンション前で狙撃された事件は、オウム真理教の引き起こした事件として、多くの国民が認識していると思う。私も、違和感を感じながらも公共機関の発表に反論する材料を持たなかった。しかし、その実態は特命捜査本部が10年以上も専任で追い続け、真犯人をほぼ特定し、しかも、その人物は岐阜で服役中で、NHKに真相を明かした手紙まで出しているという。にもかかわらず、当初の発表通りの筋書きを強行決着させたのは、”変えられない”という前提を堅持しただけだった。
 ドラマの終盤、オウムを潰すのと一個人のテロ犯罪を暴くのと、どちらに社会的な意義があるのか、という議論を持ち掛け、当然オウムの取り締まりに価値があるとの答えを迫る場面があるが、論点を冷静に俯瞰すると明らかな詭弁だ。屋上屋をたすように冤罪を押し付ける必要もないほど、当時既にオウムは十分な罪状を挙げられ解体への手順が踏まれていた。それに比べ、複数の自動拳銃どころか自動小銃まで所有し、尚且つ、20m以上離れて歩く人物に、357マグナム弾を4発も打ち込める、ほとんど組織を持たない一匹狼のテロリストの存在は、国内的には全くノーマークだった。存在を認め、警鐘を鳴らすことは、死に体の教団検挙の勝ち馬に乗るより、はるかに意義深いことだろう。当時の捜査責任者を糾弾すべきなのは当然だが、それだけではなく、もっと身近な教訓として感じるべきなのは、組織内で不合理な方向に物事が進み続けているとき、一歩引いた立場から事実を正しく整理し、判断できる人材に冷静な理解を促す表現力は、出来るだけ多くの人が持ち合わせるべきだということだろう。断じて簡単なことではなく、かなり難しいことなのだけど、ドラマのようなことはどこの企業でも起こることで、そのような感覚を共有するメンバーが消えてゆけば、組織は取り返しのつかない病に陥る。
 もう一つ、視聴後に考えたのは、最高位に不治の官僚脳を頂いても組織の中には冷静に事実を検証する人材が存在するということ。警察や公安に特命捜査室で働き続けた人々が居たように、日頃政権依り報道を揶揄されるNHKの中で、この番組を制作・放映するための、かなり高い敷居を超えようとする人たちが居た。ことほど左様に、世の中や組織はすべて同じ色に染まっているわけではなく、まだらにできている。それを理解し、現状を悲観しすぎず、理知的な人々とつながって居場所を作り続けることが将来を作る、と、思うしかないんだろうね。
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